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ふくすけ

島田雅彦:退廃姉妹  [ ふくすけ読書録 ]

2006/01/22

今年2冊目の本は、敬愛する島田雅彦大先生の「退廃姉妹」。

氏は退廃という言葉が好きである。ちなみに退廃とは

(名)スル
(1)風俗・気風がくずれ不健全になること。
「風紀が―する」
(2)くずれ衰えること。こわれ荒れること。
「―した都」     (大辞林より)

と言うこと。素直に受け取ると、不健全な姉妹ということになる。

内容はというと、終戦直前から直後にかけての時代に生きる姉妹の青春を瑞々しく描いた作品。
理性が先んじた愛を貫く姉と、理性よりも身体を使い愛を探す妹。そして二人は別々の形で退廃していく。

一貫して流れているテーマは女性の強さ。
特攻隊帰りの男を受け入れる姉は言う。「オレの不幸がうつるぞ - いいんです。うつしてください。」
進駐軍の娼婦になった妹が言う。「これからは私たちがアメリカ人の心を占領するのです。」
この本を読むと、女性の軽やかさと強さには勝てないな~、本当にそう思います。
女性の強さと男よ弱さを美しく書かせたら、島田先生は一番です。そして、この美しさが純文学なのである。

いつの時代も女性は男性よりも時代を先取っている。僕もそんな女性に負けないように、いい男にならねばと、そんな気になります。

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